六月の県総体で全国大会出場を決めた五年生の岡本純昌君と、全国高校総体・体操競技大会に行ってきました。 いやむしろ岡本君に全国の舞台まで連れて行ってもらったようなものです。 会場は東京の国立代々木競技場第一体育館、五〇年前の東京五輪の主会場にもなった歴史的な場所です。 他の広島県選手と共に出発したのが七月三〇日で、八月二日から予選、四日が決勝という日程。 広島県代表が演技する予選二日目午前まではひたすら練習、練習の繰り返しでした。 ご承知のとおり、体操は対戦相手との相対的な優劣ではなく、全て自己の技術しだい、演技の精度が絶対的な基準となって勝敗が決まる競技です。 球技であれば、相手のエラーを見て「よっしゃあ!」となるところ、体操競技では他校・他県の選手に対しても「うまくやれ!」「失敗すんな!」と祈ってしまうという...不思議な魅力があるように思います。 試合会場で間近に見るからこそ、そう感じるのかもしれませんが。
さて、岡本君ですが、当然予選突破を狙っていました。少々緊張していたようですが、本番では素晴らしい演技をしてくれました。 なぜあれほど軽やかに自分の身体を操れるのか、と感心するばかりで......すみません、競技経験のない私にはそれ以上のことは書けません。 結果は総合得点七五.五〇〇点で、個人の部二六七名中一〇三位。 惜しくも決勝進出はなりませんでしたが、堂々たる演技でした。来年の全国大会は大阪だそうです。
(報告者:久保田 寿)